2008.10.06. 金木犀の香りに包まれて〜長女との二人旅Ⅰ
2008.10.06. 一日中雨
東海道五十三次 六日目 三枚橋(箱根湯本)~畑宿~箱根関所
雨の旅立ち
長女と三日間、東海道五十三次を歩きます。今日は箱根湯本から箱根関所プラスアルファ、合計21.9km歩きました。
朝、6時に出るつもりでいたら、何だかんだと時間がかかり(雨音がしていたので、少し遅く出たら止むかな、なんてちょっとは期待したけれど、だめでした)、さらに、さあ出よう、としたら、長女の荷物がトートバックで、おいおい、それじゃ箱根越えは出来ないよ、と驚いたら、高校生の時に使っていたリュックはもう壊れている、と…結局土壇場でお父さんのリュックを借りて、荷物を詰め直して…
6:39発の電車で出掛けました。6時台でも電車、混んでますね。藤沢で座れました。電車の中で、今日のコース研究。
小田原駅前(2階)には、二宮金次郎像、越中おわらの衣装を着た小便小僧がいました。
越中八尾のおわら風の盆を小田原に招いて、小田原城址に胡弓の音が響くのだそうです。今年は10月11日(土)18時30分スタート。
朝食を食べられる店を探しに雨の小田原の町に出て行きましたが、まだ開いていない店が多く、結局ドトールに入りました。
箱根登山鉄道に乗ったら、キャラバンシューズにリュックの女性が5~6人乗っていたので、雨でも箱根を歩く人は他にもいるんだな、となんだかホッとしました。
金木犀が香る街
9時過ぎに箱根湯本を出発。
先日、暗い中、箱根湯本にたどり着いたときにも感じたのですが、箱根湯本は金木犀の香りがほのかに漂っていました。
私は今日は「歩くたすけ」という靴下を履いています。地下足袋とテーピングの良さを併せ持った優れもので、なるほど、確かに歩きやすい。
快調に歩いていたら、長女に速すぎる、と怒られました。確かに今日は上り中心だから、最初は抑え目にしておかないと、上り坂でバテることになりかねないから、ゆっくり歩かないとね。
三枚橋を渡り、旧東海道の、バスが走る道をゆっくり上りました。
私は今日は「歩くたすけ」という靴下をはいています。地下足袋とテーピングの良さを併せ持った優れ物で、成る程確かに歩きやすい。
快調に歩いていたら、長女に速すぎる、と怒られました。確かに今日は上り中心だから、最初は押さえ目にしておかないと、上り坂でバテることになりかねないから、ゆっくり歩かないとね。
三枚橋を渡り、旧東海道のバスが走る道をゆっくり上りました。
早雲寺を見て、左に弥坂湯という日帰り温泉がすでに営業していたので、見てみたら、朝9時からオープンしていて、650円でした。
以前よく行っていた日帰り湯の天山温泉、湯本から遠いと思っていたのに、歩いてみると案外近い。
旧道に入ってから、ますます金木犀の香りが濃くなってきました。
葛原坂の碑を見て、はつはな滝を見て、長女に初花が足の悪い夫を助けて、夫の親の敵をとった話をしてあげました。さっき本で調べたばかりの知識です。
坂がきつくなって来たので、景気付けに「箱根八里」を歌いました。長い歌で、上り坂で歌うのは結構大変です。学生時代は峠越えで熊防止に「ハレルヤ」をワンコーラスきっちり歌いきったこともありました。
暫く後、長女が「箱根八里の半次郎」のサビ部分だけ歌いました。
天狗神社という神社があり、日本唯一幼神神社というので、長女が見てみたがり、入ってみました。幼神を祭ってあるせいか、飾りが七夕みたいだったり、天園界を再現しているという不思議な空間には、おもちゃやお菓子でゴテゴテ飾られていました。
箒で掃除していたおばさんに、「こんにちは」と声をかけられ、「歩いてらしたんですか。初めてですか」と聞かれ、「今度お話を聞きに来てください」と言われたので、私たちはファジーに笑っておきました。
その先に女転ばし坂。昔、ここで馬に乗った女の人が落馬して亡くなったことからついた名だそうです。
道は車道から離れて石畳の道へと入りました。雨の日は石畳が滑るので、かなり気を遣います。
江戸時代の石畳が残っているところと、新しく復元されたところがありました。
関東大震災で、かなり崩壊したり陥没してしまったのだそうです。
石畳は表面(歩くところ)が大きな石、地面の下側にもう少し小さめの石、と二重構造のため、水捌けがよいのだそうです。
旧道には、ところどころ看板が出ていて、豆知識が書かれていました。
その中で勉強になったのが、雲助です。雲助は弥次喜多などで悪い奴、というイメージが作られてしまいましたが、実は小田原の問屋場で雇われた人足で、きちんとした人たちばかりだったのだそうです。雲助になれる条件は厳しく、3つありました。1つめは力が強いこと。2つめは荷造りがうまいこと。ここまでは当たり前ですが、3つめは、ちょっとびっくり。歌がうまいこと、なんだそうです。馬子歌やかごかき歌を歌わねばならなかったから、だそうです。
山々は雲か霧か、襞々につらなって、「これぞ箱根」のイメージなので、私は久々に「もののけ姫」を歌いました。
割石坂は曽我兄弟仇討ちゆかりの坂。(仇討ちに向かう途中、刀の切れ味を見るために、石を見事に割ったそうです)
急な石畳を下りた後、木の橋を渡る辺りに大沢坂があります。
畑宿には思ったより早く着きました。11時15分。
この頃、一旦雨がやんだせいか、観光客の姿を結構見るようになりました。
畑宿でトイレに行ったら、トイレの裏に紫式部の木がありました。
畑宿の一里塚を見て、また暫く石畳を歩いていたら、車道に出て、ここで2回目の「箱根八里」を歌いました。
車道は七曲がりに入り、すごいヘアピンカーブ。歩行者は階段を上ります。
西海子(さいかち)坂、橿木坂、猿滑り坂と、急坂が続き、長女バテ気味。私はここのところよく歩いていたので、そこまで疲れませんでした。
ただ…何故こんな所に?と思う途中に自転車が乗り捨ててあり、それを見た途端に怖くなってしまいました。
長女は「熊が出るのではないか」と不安で、手で腿を叩いたり音をたてながら歩いていました。
でも、わたしは動物よりも幽霊よりも人間が怖い。
この箱根の山道、一人だったら怖かったろうな。長女が一緒に来てくれて、本当に感謝です。
さて、もうそろそろ上りは終わりかと思っていたら、追い込み坂、という急坂があり、長女はかなりがっくり来てました。
でも、その坂を上りきったら平坦で、甘酒茶屋はもう一息。
甘酒茶屋は工事中で、今は隣にプレハブで仮営業していました。
私はシソジュース、長女は味噌おでん、力餅(いそべ、きなこ)を分けて食べました。私たちは歩いてきたのでジュースでしたが、他の客は車かバスで来ていて肌寒いらしく、みんな甘酒を頼んでいました。
店の裏に「猪に注意」と書いてあったため、長女がビビっていたら、ちょうど親子連れ4人が私たちの前を露払いしてくれたので、暫くは優雅に歩けました。
道がまた車道とぶつかった所で、親子とはお別れ。
また石畳に入りましたが、長女は猪を怖がって、腿を叩いて歩いていたので、私も「箱根八里」を手拍子で打ったりしました。
人の声がすると思ったら、フルムーン?の上下白っぽいスーツの男女、どう見ても、滑る雨上がりの石畳には不似合いで、観光客が迷い込んでこんなところまで来ちゃった、風でした。「こんにちは」と声をかけたら、「まだまだ遠いですか」と聞かれたので、車道まではすぐだけれど、甘酒茶屋はさらにその先、と説明しました。二人連れはお礼を言って、「こちらもこの先、ずっと遠いし、誰もいませんよ。気を付けて」と言われました。
長女は、大分めげかけていたので、「人に会ったら元気が出た」と言ってました。私も、「気を付けて」の一言に、かなり元気付けられました。
この先、大分歩きやすくなり、「山の人気者」「おおブレネリ」を歌いました。
暫く行くと、お玉が池への分岐(関所破りのお玉が斬首され、その首を洗った池)、箱根馬子歌の碑などを見ていきました。
また観光客と会い、「まだまだ遠いですか」と聞かれ、「まだまだ遠いです。石畳が滑るから気をつけてください」と見送りましたが、どこまで行くつもりなのかな?遠いと聞かれても、どこまでかでかなり、違うけど。
みんな普通の格好で気軽に入ってきちゃうけど、雨の日は、山だと思った方がいいよお。
ケンペル&バーニーの碑を見ると、もう芦ノ湖畔はすぐ。13時半前に着きました。
土産物屋で寄せ木細工などを眺め、私は洒落で通行手形を買いました。
賽の河原を見て、湖畔の店でお昼を食べました。長女はなめこおろしせいろ、私は山菜せいろを食べました。
その後は箱根神社へ行き、また街道に戻って、杉並木を歩きました。
今日はずっと雨だったけど、涼しかったし、昔の旅を偲ぶには、雨は最高かも。
箱根関所資料館入り口の役人に通行手形を見せている写真を長女に撮ってもらいました。資料館では、人見女の取り調べの人形と、大名行列の人形と、箱根関所の復元工事の映画が印象的でした。他のお客さんは映画をチョコッと見ると、「大変なんやね」とすぐに席を立ってしまうのですが、私はずっと見ていたので、長女が「こういうの、好きなの?」と聞きました。好きなんです。前に、飛騨高山の祭の山車を50年ぶりに新調した時の職人の記録映画も面白かった。今日も、大工だけでなく、石工、屋根職人、渋墨を塗る職人など、たくさんの職人たちによって何年もかけて、昔の技術を使って関所を復元したことに感動。復元なんて、とあだやおろそかには出来ません。
おかげで、この後の関所見学も感動ものでした。
資料館でもうひとつ心に残ったのは「薮入り」。箱根で関所破りで捕まったのは5組6人と意外に少ない。それは、多くの場合、道に迷ったということで小田原宿に追い返すことで不問にふしていて、それを薮入りと言うそうです。
土産物屋で黒玉子を食べて、今日の宿、ペンション芦ノ湖グリーンハウスへと向かいました。
お風呂が広くてジェットが出ていて気持ちよかったし、夕飯も美味しかった♪
本日の歩数は31155歩、21.9km歩きました。
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